2012年1月9日月曜日

ラグビー精神

観るスポーツで好きなものにラグビーがあります。世間的には、サッカーの方が人気がありますが、私はラグビーの体のぶつかり合い、熱さに惹かれます。サッカーファンを蔑視するつもりはまったくありませんが、サッカーで残り5分で2点差あったら、もう逆転は不可能に近いでしょう。一方、ラグビーは1トライ5点ゴール2点の合計7点が1度に入る可能性があり、13点差以内であれば、まだまだ勝負の行方はわかりません。

この3連休、7日は高校ラグビー決勝、8日は大学ラグビー決勝、9日は各地でサッカーのJリーグに当たるトップリーグが開催されました。正直な話、音楽は休みの日に仕事が入る、集中した練習や勉強が必要になるといったことが多く、なかなか観戦に行けず、残念です。時折、テレビで観戦する程度になってしまいます。今はそういう時かもしれませんが。

 私が応援しているのは、トップリーグのサントリーサンゴリアスと母校の慶應義塾大学です。多くのサントリーの選手達と顔見知りにさせていただいていますが、好青年が多く、すばらしいものを感じます。一部のプロ選手を除き、多くはサントリーの社員であり、二束のわらじであることに私自身がオーバーラップし、親近感を覚えます。彼らと話していて感じるのは、思いやりと主体性を兼ね備えているということ、きっと会社の仕事でも有能であると想像します。又、千代田計装調達部での勤務を開始し、サッカーのJ2に当たるトップイーストの横河電機の営業マンで元ラグビー選手の方々とも親しくさせていただくようになりました。やはりサントリーと同様の印象があります。

 ラグビー精神は二つの言葉に代表されます。

 一つは"One for All, All for One"(一人はすべてのために、すべては一人のために)です。チームワークと主体性の共存を目指したどの世界でも普遍的な意味を持っていると考えます。自分の主張に固執する、ノンポリで組織に依存して生きるといったことと正反対であり、折に触れ、自分自身に当てはめて、考えるようにしています。
 
 もう一つはノーサイドです。ラグビーの試合終了を指します。試合が終われば敵味方がなく、皆仲間という意味です。この考え方が世界に浸透すれば、もっともっと住みやすい地球になると思います。

 正月にラグビー特番がいくつかありました。特に印象に残ったのは、新日鉄釜石が日本選手権7連覇を果たした新日鉄釜石対同志社大学の試合を当時、エース的存在であった釜石の松尾雄治さんと同志社の平尾誠二さんの解説で振り返るという企画です。

 松尾さんの言葉で印象に残っているものを列記させていただくと、「勝ちにだけこだわっていけない」「意図のないプレーは相手を優位にする」「受けに回らず、前へ」「パスは心」「機会が来るまで辛抱する」といったものが挙げられます。これは収益拡大を目指す企業、勝利を目指すスポーツ、ソロとアンサンブルの両面で突出した演奏が求められるオーケストラ等にもいえることでしょう。又、「元気は不可欠」「究極は無心」「集中力」という言葉は演奏でも同じです。

 そして、松尾さんの明るさ、ウィットに富んだ語りに尊敬の念を覚えました。ああいうすばらしい方が語られると説得力を強く感じます。自分自身がそうなるよう見習います。

 2019年にはラグビーワールドカップが日本で開催されます。もっともっとラグビーが盛んになることを願ってやみません。

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