2011年12月31日土曜日

この1年を振り返って -感謝の気持ちを大切に生きていきます-

もうすぐ今年も暮れようとしています。月日が経つのは早いものです。でも、それは充実しているからかもしれません。
 
今年は何といっても、東日本大震災を抜きには語れないでしょう。
 
私自身も震災で資金的にも活動の面でも影響を受けました。母校の慶應ワグネルのご協力による指揮者デビューはリハのみとなり、助成金、協賛金獲得を初め種々の資金支援はすべて振り出しに戻りました。
しかし、被災者の方々は筆舌では語り尽くせない悲しい思いをされていることをいろいろな報道で知り、私に何ができるか考えました。その結果、避難所で慰問演奏をさせていただき、音楽により、力、元気、勇気、癒しをお与えすることであるという結論に達しました。
 
手前味噌ですが、私は行動力がある方だと思います。片っ端から、全国の都道府県の自治体、避難所に電話して、福島、新潟、栃木、茨城、群馬、神奈川の避難所で約2ヶ月で合計23回開催させていただきました。失礼ながら、お役所的対応に憤りを感じることも多々ありましたが、だからこそ、被災者の方々の力になりたいと思うべきであると考え、続けてきました。そして、被災者の方々と力を分かち合え、感動を共有でき、私自身もすばらしい機会をいただきました。
 
その後、生計の為の就職活動に悪戦苦闘しました。紆余曲折を経験したのち、日立で磨いてきた資材・購買のスキルを活かして、先日、千代田計装調達部で業務を開始しました。元々、仕事が好きであり、これはこれでやりがいを感じています。そして、仕事にアグレシブに取り組むことが気持ちの面で、音楽にもいい影響があるのを感じています。早朝と退勤後の練習、勉強、音楽活動も生活のリズムとなっています。又、おかげさまで、外部の協力者が増え、平日の日中を使えないハンディもさほど感じていません。近い将来、音楽に専念したいと思っていますが、今はできることを真摯に行なっていき、引続き、MDCの「ヒトモノカネ」を好循環させるべく、一層、努力していきます。
 
ところで、今年は「絆」という言葉が多く聞かれました。私はこれを「感謝」という言葉で表現したいと思います。今年1年、過去にはない感動的な体験、悲しい局面、辛い時間、楽しい時間を持ったと思います。そして、今、夢に向けて、土俵に上れたのは、周囲の方々の励まし、ご指導、ご協力等が大きな要因になっているのを強く感じています。
 
トランペット、音楽理論の先生のみならずお世話になっている東邦音大の先生方、震災支援活動で力を分かち合った被災者の方々、この活動を通じて親しくさせていただくようになったメディアの方々、MDCの活動にご支援、ご協力いただいている方々、スポーツ界では、応援、激励いただいている女子プロ野球の選手の皆様、相撲界の方々、ラガーマン、旧知の諸先輩・知人・友人の方々にこの場を借りてお礼申し上げます。
 
私は、周囲に対する感謝の気持ちを持つと共に、基本に裏づけされた個性と確固たる軸を持ち、それらをぶらさず、周囲に自分自身を発信しながら、協調性と思いやりを持つことが大切であると考えます。まだまだ発展途上であり、勉強することばかりですが、来年は勿論、生涯をかけて、一層、人間形成に精進致します。それが自分自身の音楽にも活きるものと確信しています。

2011年12月30日金曜日

目標、夢を持って生きている人は美しい!

今日、かかりつけの歯科医院でお世話になった歯科衛生士のすばらしい女性と昼食をご一緒しました。過去形で書いたのは、退職され、海外青年協力隊として、1月11日にトンガに行かれ、2年の予定で、活動をされるからです。
いろいろお話させていただきましたが、不安と期待が同居しているということを盛んにおっしゃられました。私は実感としてわかります。音楽普及のビジョンはあっても、先の保証が見えない今の私も同じですから。
又、私は25歳の時に、日立の海外業務研修の試験に合格し、香港で1年間、海外工場の資材調達、日本の日立の工場への部材の輸出による原価低減の仕事をしました。渡航前はやはり不安と期待が同居していましたので、経験済です。

秋に2ヶ月程、長野で国内研修があり、年齢の垣根を超えて篤い心を持っている方々からも刺激をいただいたと言われましたが、是非、こうした出会いを大切にしていただきたいと思います。トンガで活動するのは彼女一人とのこと、場所は離れていても、気持ちはつながるということを信じて、頑張っていただきたいと心底願っています。
更に、トンガでは、歯科衛生士の資格を活かした活動も多くされるとのこと、現状に安住せず、資格を活かして、新たな世界に踏み入れ、社会貢献活動をされるという意味で、今度は私が大いに刺激を受けました。

私は資格を有している訳でありませんが、音楽という専門的分野でのスキルを活かし、社会貢献活動を行なっており、思いは同じです。お互い健闘を誓い合いました。2年後の再会が楽しみです。やはり、目標、夢を持って生きている人は美しい!ということを勉強しました。

これに関連したスポーツの話題です。私は星野仙一さんを尊敬していますが、星野さんの言葉に、「夢は見るものでない。実現する目標である」というのがあります。すばらしい考え方であると思います。又、昨日の夜、今年の大相撲を振り返る番組で、横綱白鵬関が来年の抱負として、「夢」を実に達筆な毛筆で書かれました。こうした立派な方々を見習い、私も頑張ります。

2011年12月29日木曜日

相撲は世界に誇れるすばらしい日本の伝統です。







今日は相撲の話題です。写真は後述させていただきますが、元関脇富士櫻の中村部屋で撮らせていただいた親方との写真と稽古風景です。

私は5歳の頃からの大の相撲ファンです。幼稚園の園児にもかかわらず、当時の相撲取りの四股名を漢字で書けたほどです。例えば、大鵬、柏戸、佐田の山、栃ノ海、豊山といった力士です。

学生時代迄、東京場所は毎場所、観戦に行っていました。会社員になってからは、茨城、静岡、香港と首都圏から離れ、生はたまに来る巡業を楽しみにしていました。10年ほど前から首都圏勤務となり、再び東京場所は生観戦するようになりました。そして、それだけでは物足りず、相撲部屋の後援会に入会し、親方や力士の方々と親しくさせていただきたい、人間としてあるべき姿を勉強させていただきたいといった思いが強くなりました。どこの部屋にしようかネットで検索しましたが、その前に、気持ちは現役時代、大ファンとして応援させていただいていた元関脇富士櫻の中村部屋に決まっていました。

そして、持ち前の図々しさで、レター、メールをお出しし、朝稽古見学させていただきました。本場所や巡業とは別の意味での迫力、気合いが感じられ、病み付きになりました。年に何度かは朝稽古見学の為、お邪魔させていただき、夏のビアパーティー、年末のチャンコ会、千秋楽の打上げにも都合のつく限り、参加させていただくようになりました。

更に、嬉しく感じるのは、朝稽古見学終了後、必ず、親方、女将さんからチャンコを食べていって下さいというお誘いをいただくことです。親方、女将さん、力士の方々と歓談させていただきながら、食べるチャンコ、本当に美味しいです。これは「正に百聞は一見にしかず」ですし、熱い篤いお気持ち、一徹さ、厳しさと明るさをお持ちであり、これは私が目指す人格です。相撲界の裏話、親方のお考え等いろいろなお話をお聞かせいただき、本当に楽しく勉強ができるかけがいのない時間です。

何故、現役時代、富士櫻を応援していたかというと、何より親方の筆舌では語り尽くせない努力に裏づけされた真っ直ぐな相撲に心酔していたからです。廻しを掴むことは殆どなく、押しと突っ張りに徹しられ、「突貫小僧」という異名で、一世を風靡されました。大の相撲ファンであられた昭和天皇の天覧相撲の時は、常に熱戦となる富士櫻対麒麟児戦が組まれました。若い頃の私は人生もそうあるべきであるということで、大きな影響を受けました。

こうして親しくさせていただき、親方、女将さんに対する尊敬の念を強くしております。女将さんは相撲による人間形成、相撲のすばらしさ、相撲部屋の紹介等を主旨とした著書を出されていますが、印象に残っているのは、礼節、主体性と協調性・思いやり、型を持った個性、信念を基にしたフレキシブルな指導といったことです。今の日本から薄れつつある良き伝統です。私自身、音楽活動を行ないながら、肌で感じています。実は、ここでは具体的に書けませんが、著書で紹介されている親方の指導を目の当たりにし、大変いい勉強をさせていただきました。今日はいつもに増して、稽古も厳しかったように感じ、身震いしたほどです。

親方と女将さんのご指導の賜物もあり、中村部屋の力士の皆様、本当に人間的にすばらしい方々ばかりです。

私は毎朝、四股を100回踏んでいます。詳細はお伝えしにくいのですが、丹田をベースとした腹式呼吸、チェストアップ、安定した重心、柔軟な上半身の使い方等楽器の演奏や声楽と驚くほど同じです。実にいい効果があります。

今日は長くなりましたが、相撲のすばらしい伝統を踏襲するということは今の日本にとって大切なことであると考えますし、私自身、日本人らしさを忘れない音楽を発信し、音楽普及に努めていく気持ちです。

2011年12月28日水曜日

演奏の基本は音色であると思います。

今日、サントリーホールで秋山和慶マエストロの棒と東京交響楽団の第九を聴かせていただきました。やはり、年の瀬に第九は欠かせません。特に、今年は東日本大震災が発生し、私自身、被災者の方々の為に全国を東奔西走し、慰問演奏を合計23回させていただき、被災者の方々と力、勇気、元気、癒しを分かち合い、ベートーヴェンが第九に込めた思いが大切であるのを実感しています。

数ある第九の生演奏の中で、これを聴かせていただいたのは、ソプラノを歌われる光岡暁恵さんの歌に心酔しているからです。朝日カルチャーセンターでドニゼッティのオペラ「ルチア」のレクチャーコンサートを聴講させていただき、その演奏にただただ圧倒され、タイトルロールを歌われた全曲を生で聴かせていただき、感動が倍増し、持ち前の図々しさ(よく言えば行動力でしょうか)を発揮し、レターをお出しし、それ以来、知合いにさせていただいた経緯があります。

その後、リサイタルを2回聴かせていただきましたが、やはりすばらしい演奏に感銘を受けました。彼女は藤原歌劇団団員であり、来年、ベルリーニのオペラ「夢遊病の女」の主役を演じられます。心待ちにしております。

今日の第九で感じたのは、楽器でも声楽でも音色が大切であるということです。私自身、トランペットを生業にしており、普段の努力、人間性、感性、技術等が相俟って初めて感動を呼ぶ音色が可能になるということを嫌というほど、感じています。彼女とやりとりさせていただき、そうした人間力を強く感じ、尊敬の念を覚えます。

技術と表現力が相乗効果を発揮し、すばらしい演奏、説得力のある演奏、感動的演奏につながりますが、その基本は音色であると思います。東邦音大のホルンの先生から、「ベルリンフィルの入団テストはモーツァルトのコンチェルトの最初のフレーズだけで、ほぼ決まる。音色が最も大切だからである」というお話を授業でお聞きし、今でも頭から離れません。今日の第九により、これからも、人間形成に努め、練習に打ち込み、演奏力向上に努める気持ちを強くしました。

2011年12月27日火曜日

仕事と音楽の相乗効果を発揮し、夢に向けて、邁進していきます。

このホームページの「法人概要」に書かせていただきましたが、MDCの設立は2011年8月です。まだまだ経営は緒に就いたばかりであり、企業経営の基本である「ヒトモノカネ」の充実、好循環にとって課題山積です。

個人的にも、他に安定した収入源が必要です。日立で磨いてきたスキルを活かして、2011年12月~千代田計装での勤務を開始しました。約2週間が経過しましたが、元来、会社の仕事は好きであり、自分のスキルを活かせることから、これはこれでやりがいを感じます。又、出勤前と帰宅後に練習、勉強、音楽活動を行なっておりますが、生活のリズムもできており、おかげさまで協力いただける方も増えていることから、平日の日中を使えないハンディもさほど感じません。

丁度、今、日本マラソン界で旬のロンドンオリンピック候補の市民ランナーの埼玉県庁職員の川内選手、或いは副業を持ちながら、競技人生を送っている女子サッカーのなでしこジャパン、女子プロ野球と同様です。日本は文化芸術やスポーツの理解の少ない世界でも稀有な国であると思います。しかし、だからこそ、私の活動は意義があると思うことが大切であると考えます。これからも、仕事と音楽の相乗効果を発揮し、夢に向けて、邁進していきます。

2011年12月26日月曜日

トランペットの一段階レベルアップを目指しています。

レベル向上の飽くなき追求と生涯成長を目指すという意味で、東邦音大退学後も引続き、トランペットと音楽理論を東邦音大の先生に、ピアノを東邦音楽短大入学まで習っていた慶應ワグネルの後輩の奥様に習っています。これはMDCの理念実現にとって基本になること、単なるビジネスでなく、感動、力、元気、勇気、癒しといったものを発信することは必要不可欠です。

音楽理論は演奏レベルの向上、作曲や編曲の実現につながるべく、勉強しています。手前味噌ですが、半年強で、4年制の音大の履修レベルに近いレベルに達しました。作曲科の先生の親身且つ厳しいご指導とガリ勉によるものと思います。一層、精進していきます。ピアノの先生からも、東邦入学前と比較して、曲の構成力、メリハリのつけ方等よくなってきたと言われています。ただ、最近、ピアノについては練習時間が十分に取れず、時間の有効活用が課題です。

そして、本職のトランペットについては、師匠からのご助言をいただき、一段階レベルアップすべく、アンブシュア(唇の形)の改善を図っています。専門的なことは割愛させていただきますが、バズイングと言って、唇を振動させて音を出す練習を楽器の練習時間とは別に確保し、いい形のアンブシュアの安定を目指していますが、コツコツと続けてきたことによるものか、最近、音色、音域の拡大、スタミナ等効果が出てきたように思えます。次回のレッスン受講は来年1月7日ですが、正月休みに特訓し、臨むつもりです。

音楽は勿論、どの世界も満点はないと思います。生涯成長を求めて、追求していきます。エラそうで失礼しました。

2011年12月25日日曜日

高齢者施設で演奏会を開催しました。

12月15日(木)に川崎市内にある高齢者施設ナーシングヴィラ春風で演奏会を開催しました。

演奏は私のトランペットに加えて、MDCのメンバーであるソプラノの大屋啓子さん、ピアノの田村由希子さんが参加しました。そして、内モンゴル民族楽器古箏の演奏家として活躍されているウリアナさんにもご協力いただき、実現しました。

皆様よくご存知の日本の名歌を演奏し、居住者の皆様にも歌っていただくというものですが、「ふるさと」から始まり、「川の流れのように」「蘇州夜曲」「見上げてごらん夜の星を」「上を向いて歩こう」「里の秋」「たきび」「もみじ」等で一緒に楽しませていただきました。

古箏ソロによる日本の名歌はなかなか接することがなく、音楽に国境がないことを再認識しました。そして、皆様にも大きな声で歌っていただき、一体となって、音楽を体感するということが力、元気、癒しにつながること、歌の力の凄さを実感しました。

終演後に、居住者の方々から、「楽しかった」「ありがとうございました」「音楽はいいですね」といったことを言われましたが、演奏家冥利に尽きます。嬉しいことですし、感謝の念で一杯です。

動画サイトにウリアナさんのソロによる「蘇州夜曲」と私のソロによる「見上げてごらん夜の星を」を掲載しましたが、居住者の皆様が自然に歌ってくれており、1+1=3のような相乗効果があることをご理解いただけると思います。

まだまだMDCの活動は緒に就いたばかりですが、是非、こうした音楽活動を通じて、音楽のすばらしさ、情緒、感性の大切さを発信していきます。