ドイツの大指揮者ウォルフガング・サバリッシュ氏が亡くなられました。89歳でした。
私に強い印象を与えたのは何と言っても、数知れずN響を指揮された演奏会でした。1964年に初来日され、約40年N響と関わりを持たれ、桂冠指揮者になられました。
理性的な演奏の印象があり、私の演歌調の演奏はそぐわないように思えますが、情におぼれることなく、理論と感性のバランスを重視され、サバリッシュ氏の演奏は実に勉強になりました。
バイエルン国立歌劇場の音楽監督、アメリカの5大メジャーオーケストラの一つフィラデルフィア管弦楽団の音楽監督も務められましたが、前述の通り、私にとっての思い出は何と言っても、N響の演奏会です。今でも鮮明に覚えているのは、1973年のNHKホールのこけら落としでN響を指揮された「第九」です。丁度、慶応義塾高校ワグネルソサイェティーに入部してすぐであり、ただただ圧倒された記憶があります。
その後も、特にドイツ物、ベートーヴェンやブラームスの演奏にただただ感動しました。又、ピアノの名手としても知られ、N響の楽員の方々との室内楽でお名演をされました。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
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